Q1.「抗体検査」とはどういうものですか

A. 人の血液に含まれるウイルスへの免疫反応で作られる物質、「抗体」があるかないかを調べる検査です。本検査キットでは、抗体のうち、IgM及びIgG抗体を測定します。

Q2. PCRとはどう違いますか?

A. 「PCR 検査」とは、感染が疑われるときに体内にウイルスが存在しているかどうかを調べる検査で、 現状では診断目的で使用されております。
一方、「抗体検査」は身体に侵入したウイルスに対して、体内の 免疫システムが産生するたんぱく質(抗体)の存在を検知する検査で、過去に感染していた可能性や、ワクチンにより抗体が獲得できたかを確認するために使用されております。 少量の血液で簡単に検査ができるというメリットがあります。

Q3. 抗体の種類(IgM抗体、IgG抗体)について教えてください。

A. 抗体は免疫グロブリン(Immunoglobulin; Ig)と呼ばれ、機能や特性によって5種類に分類されます。病原体の排除には、主にIgM抗体とIgG抗体が関与します。一般的には、病原体に感染(またはワクチン接種)するとまずIgM抗体が産生され、続いてIgG抗体が産生されます。IgM抗体は感染後(またはワクチン接種後)の早い段階で産生されますが、比較的短期で消失します。一方でIgG抗体は、比較的ゆっくり作られるものの体内で長期間持続し感染防御に寄与すると考えられています。ただしIgG抗体も徐々に減少していきます。

Q4. ライン上のCGMについて

A.
C:Control(コントロール)の略です。
 検査が有効に行われた場合は必ずCの部分にはラインが現れます。
G:IgG抗体の略です。
 検査でIgG抗体が検出された場合は必ずGの部分にはラインが現れます。
M:IgM抗体の略です。
 検査でIgM抗体が検出された場合は必ずMの部分にはラインが現れます。

Q5. ラインが出ました。感染していたのでしょうか?

A. 本検査は新型コロナウイルスに対する過去、現在の感染を判定するものではありません。

Q6. ラインが出ません。抗体が無いということですか?

A. 抗体がまだ産生されていない、もしくは検出の下限値以下の抗体量である可能性が考えられます。

Q7. 15-20分時点でラインが確認できなかったのですが、さらに時間をおいたら出てきました、どういう判定になりますか?

A. 本検査キットは、15〜20分時点での判定のみ有効となります。
判定時間より短い、長いなど範囲外での判定は無効となります。

Q8. IgM抗体、IgG抗体ができる日数は感染から何日目からですか。

A. 一般的には、感染症の発症(発熱や咳などの症状を伴う)から3日目以降でIgM, 7日目以降でIgGの抗体が体内で産生されるといわれています。

Q9. 抗体検査キットの原理はどのようなものになりますか。

A. イムノクロマト法となります。

Q10. 1箱に何個入っていますか。

A.1箱に1人分(1回分)入っております。再利用ができませんので、開封後は速やかに検査ください。

Q11. 抗体検査キットのサンプルはありますか。

A. あいにく、サンプルのご提供は行っておりません。

Q12. 製造国はどこですか。

A. すべての製造工程を日本国内で行っております。

Q13. 採血に必要な器具は抗体検査キットの中に付属されていますか。

A. 採血に必要な器具はすべて商品に同梱されております。ただし各1回分となっておりますので、採血のやり直しの際は別途お買い求めいただく必要がございます。

Q14. 採血方法に関して注意することはありますか。

A. 医師または被験者以外の他人が採血すると違法行為となります。環境や状況を満たしていない場合は、必ず被験者ご自身で採血してください。一般企業であれば、産業医立ち合いのもとでの検査をお薦めいたします。自己採血する場合は、穿刺箇所の消毒を十分に行い、穿刺を行ってください。穿刺器具による感染や汚染には十分に注意をしてください。

Q15. 血液がうまく出ない場合はどうすれば良いですか?

A. 指の左右を支えた状態で、指の付け根から押し込むように数回押したり離したりを繰り返すと、出やすくなります。

Q16. 使用期限はありますか。

A. 製品側面に記載されています。

Q17. 抗体検査キットの保存方法を教えてください。

A. 2~30℃の範囲で保管してください。

Q18. 展開液の別売りはありますか。

A. 展開液単体での販売はございません。

Q19. 全血と血清もしくは血漿を用いる上での精度や感度の違いはありますか。

A. 検体種による精度や感度の違いはございません。ただし、より明瞭な検出像を得たい場合には血清または血漿のご使用をお勧めいたします。

Q20. 抗体検査キットで陽性が判明した場合どうしたらよいですか。

A. あくまでも研究用試薬としての位置付けで医療診断用ではありませんので、抗体の有無の目安としてご認識ください。本検査は、新型コロナウイルスに対する過去・現在の感染を判定するものではありませんので、保健所への連絡は必要ありません。

Q21. 子どもでも使えますか

A. 年齢制限はありません。
ただし、針を内蔵した穿刺器具の取り扱いなど注意が必要です。また、小さな部品もあり、誤飲や窒息の危険がありますので、小さいお子さんだけで使用しないようにしてください。

Q22. キットの廃棄方法を教えてください。

A. キット一式は各自治体の規定に従い一般ごみとして廃棄していただきますが、検査時に使用する穿刺用の針のみは医療廃棄物となります。針の回収に応じてくださる調剤薬局もしくは産業廃棄物業者にご依頼いただき廃棄をお願いしております。

Q23. 新型コロナウイルスワクチン接種後には、抗体検査キットで陽性が出ますか?

A. 個人差がありますが新型コロナウイルスのワクチン接種後10日目から15日目までの間に抗体の産生が始まると言われています。キットの検出下限以上の抗体が産生された時点で陽性となります。