Q1.抗体とは?

A. ウイルスに感染すると、体内では抗体が産生されます。
産生された抗体は侵入ウイルスの生物活性を阻害し、感染そのものや感染後の重症化を防ぎます。産生された抗体は数ヶ月〜数年もの間、ウイルスに対する防御機能(免疫)を担うことが知られています。

Q2. 新型コロナウイルスに対する抗体の特徴は?

A. 新型コロナウイルスに感染した患者及びワクチン接種者では、発症後あるいは接種後10日目から15日目までの間に中和抗体の産生が始まります。しかしながら、中和抗体による感染予防効果や重症化抑制効果の持続期間などの詳細については不明点も多く残されています。

新型コロナウイルスに対する抗体は主にスパイクタンパク質(S)とヌクレオカプシドタンパク質(N)に対して生成されます。未感染のワクチン接種者では、スパイクタンパク質に対する抗体のみが産生されます。本検査キットでは、この抗スパイクタンパク質抗体を検出します。

Q3. 新型コロナウイルスに対する中和抗体と免疫獲得について

A. 新型コロナワクチン接種によって産生された抗スパイクタンパク質抗体は、新型コロナウイルスの表面に特異的に反応し、細胞へのウイルス感染を阻害します。
ワクチン接種後、時間とともに特異性・反応性の高い成熟抗体が産生されます。成熟抗体のなかでも、スパイクタンパク質の受容体結合部位(RBD)に対する抗体は特に感染阻害効果が高いことが知られ、中和抗体と呼ばれます。全ての抗スパイクタンパク質抗体が中和抗体であるとは限りませんが、両者の量には相関があることが報告されています。すなわち、本検査キットではすべての抗スパイクタンパク質抗体を検出しますが、抗体量が多いほど(バンドの発色が濃いほど)中和抗体を多く保有していることが示唆されます。

Q4. 新型コロナウイルスの抗体検査とはどんなものですか?

A.新型コロナウイルスに対する抗体を持っているかを調べる検査です。
現在罹っているかを診断するものではありません。
他者への感染リスク回避に直結する抗原検査と異なり、抗体検査はあくまでもご自身の感染予防の一環という位置づけです。しかしながら、ご自身からウイルスの感染および重症化を守るという意味では、治療薬が開発されるまでの新型コロナウイルス対策として有効であると考えられます。
なお本検査の結果が陽性だったとしても、感染予防のためには基本的な感染対策が引き続き必要です。

Q5. 抗体検査の役割は何ですか?

A. ワクチン接種前における抗体検査の役割は、体内に抗体があるかどうかを調べることです。
抗体は感染やワクチン接種で産生します。
ワクチン接種後の役割としては、免疫獲得の確認状況、免疫状態のモニタリングといった役割があります。

Q6. どのように検査を受ければ良いですか?

A. 添付の使用説明書に従って、ご自身で採血から検査まで実施していただきます。

Q7. 検査結果はどう解釈をすれば良いですか?

A. 「判定方法」の模式図や「製品の詳細データ」にある画像をご参照ください。

Q8. 症状がなくても検査できますか?

A. 検査可能です。
現在症状がある場合も検査は可能ですが、回復後1週間程度を目安に検査されることをおすすめいたします。